しぼたん企画

テレビ業界の片隅でひっそり働く現役放送作家が更新するブログです。

企画、文章に「情熱をこめる」ってどうすればいいの?

 

放送作家にとって「書く」は一番重要な行為です。

面白い企画を考えても、それを上手く書いて伝えなければ、

誰も僕の企画に共感してくれないし、採用なんてされません。

ある企画会議で…

僕の企画書がプロデューサー、ディレクター、先輩放送作家の数名から、

ボロクソに厳しい評価を受けた事がありました。

その中で一番心に響いたのが、先輩放送作家から言われた1言。

 

「この企画書、自分で面白いと信じて書いてる?文章から情熱が感じられない」

 

確か放送作家になって2年目ぐらいの事だったと思います。

振り返ると当時の僕は日々やってくる企画提出の〆切に追われ、

「会議を乗り切る」事しか考えていなかったのだと思います。

「提出」がゴールになってしまい、僕の企画書は駄文も駄文、

自分の情熱や信念、想いが何も無い無機質なものになっていました。

じゃあ具体的にどうすればいいの?

企画に、文章に、情熱を込める。

頭では理解出来ましたが、具体的にどうすれば良いのか全く分かりませんでした。

 

今でもこの解決策を模索している途中ですが、

放送作家を続けている内に何となく分かった事があります。それは…

  • 好きな事は徹底的に突き詰める。

⇒例えば僕だったら映画と読書は日々楽しんでいる好きな事です。

 今の僕は「1日に映画1本、本1冊」を目標にしています。

 

  • 確かな知識は自分の自信になる。

⇒1日1本映画を見て、1冊本を読む事を目標にしていると、

 否が応でも知識が増えます。知識量は自信になります。

 

  • 自信は情熱のある企画、文章に変わる!

⇒自分が自信のある得意分野で企画書を書き、プレゼンする様になると

 周りの反応も少し変わりました。

 例えば僕は「この前こんな映画を見たんです…」と企画書冒頭に書き、

 それから序盤10分はその機新田映画の話を永遠に語り続けました。

 周りは苦笑しながら「そろそろ企画の話してくれる?」と催促してきました。

 その企画は好きな映画をヒントにして考えたものなので、

 僕は面白いと信じて書いていますし、

 文章にも情熱らしき何かがあったのだと思います。評判は上々でした。

 残念ながらその企画は最終的にはボツりましたが、手応えは感じられました。

おわりに…

と、ここまで解決法なんて偉そうに語ってしましたが、結局の所、

「情熱は自分の好きな事でしか表せない」

って事が言いたかったんです。

僕はこれからも好きな事を突き詰め、

尚且つ得意分野を広げながら頑張って行こうと思います。