【薄毛必読!】『ぼくらはみんなハゲている』を読んでからハゲが怖くない。
僕は今この本に救われてます。
僕がこの本を買ったきっかけは
放送作家として働いていると、本当に不規則な生活です。週に何度も徹夜。飲み会も結構多くてほとんどがオール。深夜にラーメン、焼肉当たり前。周囲の喫煙率も高くて,副流煙をたっぷり吸い込む…といった毎日です。
そんな不健康の塊であるテレビ業界。嫌でも健康に気を使います。しかし、いくら健康に気を使っても回避できない問題があります。
それが「ハゲ」です。
僕はまだ20代ですが、風呂上りの地肌見えすぎ問題やおでこの面積が年々広がっているのではないか問題と日々向き合っています。
そんな事をある飲み会で相談した所紹介されたのがこの本だったのです。
ハゲの、ハゲによる、ハゲのための本
この本の著者・藤田慎一さんはなんと「テレビディレクター」。
僕も何度かお見かけした事がありますが、日本でも有数の番組制作会社で働く現役のテレビマン。人望が厚く「忙しいけど藤田さんの為なら…」と仕事を引き受ける人が沢山居ると聞いた事があります。
そんな敏腕テレビマン藤田さんは、何を隠そう「ハゲ」なのです。
この本は、かつてフジテレビの深夜帯で放送されたドキュメンタリー番組「NONFIX/ぼくらはみんなハゲている」を制作する上で藤田さんが行った調査、取材を元にまとめられたルポ本です。
プロローグでは
「ハゲの番組をやらないか?」
ある日突然、プロデューサーに声をかけられた。そして彼は何のためらいもなく、こう続けたのだった。
「だっておまえ……ハゲだから」
と、辛過ぎるやり取りと共に、番組スタートのキッカケが語られています。
藤田さんはこの番組のために「ハゲ」だけで構成されたスタッフチームを用意し、一般市民の中から取材させてくれる「ハゲ」の方を探し出します。
ホントによく探し出せたと思います。本文にもこんな一節が・・・
「あのぉ……ハゲの番組作ってるんですけど、あなたを取材させてもらえませんか?」
一歩間違えれば訴訟沙汰は間違いない。
当たり前です。普通こんな番組怖くて出来ません。
しかし藤田さんは見事にハゲの取材対象者を見つけ出すのです。
- 自らを実験台に10年以上あらゆる治療法を試した男
- ハゲ本を2冊執筆した74歳のスキンヘッド作家。
- ヅラッド・ピットなる芸名で活動するカツラ芸人。
- モテない男のナンパ塾の塾長を勤めるカツラ芸人の元相方。
など、本当によく見つけたなと感服してしまうラインナップです。
本書では、取材対象と藤田さんの取材過程が詳細に描かれており、文体はむちゃくちゃ真面目であるがゆえに、ハゲをテーマに展開される取材が面白すぎる。番組として見ずともこの本だけで十分面白いです。
この他にも、
- 藤田さんが体験した「無料ヘアチェック」の記録
- 増毛や育毛を謳う某企業たちの真実
- ハゲでご飯を食べていた元アデランス社員への取材
など、本当に読んでいて為になり、笑えるエピソードばかりです。
僕はこの本を読んでから、ハゲに悩むのを止めました。
ハゲたらハゲたでポジティブに。
そんな事を思った読後のひと時です。