現実は僕の想像を超えていく。刺激的なノンフィクション本11選。
ノンフィクションはやっぱり面白い。
小説も大好きですが「ノンフィクション」もやっぱり面白いですよね。年間の比率でいけば、小説7:ノンフィクション3って感じの割合で読んでいってます。
ただノンフィクションって読むのに体力居るんですよね。「伝えたい」っていう著者の熱量がすごいから、それを受け止めなきゃいけない読者も大変です。
でもやっぱり現実に起きた事実を元に書かれたノンフィクションは、読者の知的好奇心を満たしまくり。読み終わった後は小説とはまた違った満足感がありますね!
さて今回は、
「現実は小説より奇なり」
ベタベタな表現ですが、そう思わざるを得ない刺激的なノンフィクション本を紹介していきたいと思います。
プライベートバンカー カネ守りと新富裕層
どんなノンフィクション?
大金持ちをタックスヘイブンの国に誘う「カネの傭兵」。それがプライベートバンカーだ。 野村證券のトップセールスマンからプライベートバンカーに転じた主人公が見たのは、本物の大金持ちの世界だった。 シンガポールに移住し、ただ時間が過ぎるのを待つ元大手メーカー会長、若くして300億円を手にしたIT業界の寵児、伝説の相場師、そして脱税を見逃すまいと潜伏する国税庁の美人調査官。 やがて、バンカーの周囲では、カネを巡る詐欺と殺人未遂事件まで発生する。 バンカーが実名で明かす衝撃のノンフィクション!
出典:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062201995
「プライベートバンカー」なんて言葉初めて知りました!大金持ちのお抱え銀行マンであるプライベートバンカーからみた「本物の」大金持ちの世界。「はえ〜、ホントにこんな金持ち居るんだ…お仕事行くの嫌だな」って思ってしまいますね笑。しかも「実名で暴露」と言うから驚きです。覚悟を持って暴かれた刺激的な金持ちの世界は必見!
シリコンバレーで起きている本当のこと
どんなノンフィクション?
アップル、グーグル、FB、世界を変える企業が次々生まれるシリコンバレー。一方、広がる貧富の差、人種差別、IT企業VS国家、新しい技術と既存社会の衝突など影も深い。今後の世界を考える上で補助線となりうる現地記者の最先端ルポ。
「シリコンバレー」と言われたら「超ITに詳しい秀才たちが荒稼ぎしてる場所」という印象しかありません笑。しかし僕たちの知らない貧富の差や国家との闘いも巻き起こっている様です。最新技術の生まれる場所シリコンバレーの今を紐解いたルポタージュです。
「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 夢を食った男たち
夢を食った男たち 「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫)
- 作者: 阿久 悠
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/07/17
- メディア: Kindle版
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どんなノンフィクション?
生涯に5000曲以上も作詞した阿久悠さんですが、彼の名前を一躍有名にしたのは「スター誕生」の審査員とピンク・レディーの大ヒットでしょう。本書は歌謡曲がピカピカに輝いていた70年代に、数々のスターを作り、売り出してきた男たちの舞台裏の人間模様を描いたドキュメント。桜田淳子、森昌子、伊藤咲子、黒木真由美、フィンガー5、岩崎宏美など当時を代表するアイドルたちの実像が描かれ、あのころブラウン管に釘付けでテレビを観ていた人には最高の贈り物になることでしょう。
「芸能界」…この世界の実情を知っていると人はごくわずかでしょう。僕も近いところで仕事していますが、全く分かりません笑。そんな芸能界の光も闇も知り尽くした男・阿久悠さんが書いた刺激的なノンフィクションです。そうそうたるスターを世に送り出してきた業界の仕事人たちの舞台裏を描いた本作、阿久悠さんだからこそ書けた傑作です!
不倫女子のリアル
どんなノンフィクション?
ベッキー、宮崎謙介、桂文枝、乙武洋匡……。世間を騒がし、社会問題となりつつある“不倫"。今や芸能界以外でも不倫は横行、特に働く女性が主導権を握るケースが増えている。女性はなぜ不倫に走るのか。不倫するとなぜ世間からディスられるのか。円満な家庭でも不倫のリスクはあるのか。女性の社会進出とともに価値観や倫理観も変わってきた。実際に不倫をしている30~40代の女性へのインタビューを通して、都会型不倫の現況と社会的背景を探る。
「なんかわかんないけど小学館がこれ出しちゃダメだろ!笑」とは思いましたが、刺激的なタイトルです。なぜ女性たちは「浮気」してしまうのか?(女性だけじゃないですけどね)実際のインタビューを通して探求した本作。女心の「裏」を知る為に、世の男性は必読と言えるでしょう!
秘匿捜査 警視庁公安部スパイハンターの真実
どんなノンフィクション?
ロシア情報機関 vs. 警視庁「ウラ作業班」 報道記者が8年の月日をかけ取材した、いま国内にある諜報戦 両親の借金、息子の白血病――数々の困難に打ちひしがれたエリート自衛官が、ロシア情報機関(GRU)に取り込まれた。金をばら撒き、自尊心をくすぐり、協力者の獲得工作を繰り広げるGRUと、警視庁公安部の攻防が始まる! 公安部内に実在する、「ウラ」と呼ばれる男たちの闘いを描く戦慄のノンフィクション!
出典:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062770033
「こんなの書いて大丈夫?怖ロシアになんかされそう…」とついつい思ってしまうこの作品。警視庁「ウラ作業班」 報道記者なんて居るんですね笑。警視庁に実際に存在していると言う「ウラ作業班」彼らの闘いを8年という長い時間をかけて取材した本作。作家の執念が生み出した魂のノンフィクションといえるでしょう。
モンスターマザー 長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い
モンスターマザー:長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い
- 作者: 福田ますみ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/02/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どんなノンフィクション?
不登校の高一男子が、久々の登校を目前に自殺した。かねてから学校の責任を追及していた母親は、校長を殺人罪で刑事告訴する。人権派弁護士、県会議員、マスコミも加勢しての執拗な追及に崩壊寸前まで追い込まれる高校。だが教師たちは真実を求め、ついに反撃に転じた――。どの学校にも起こり得る悪夢を描ききった戦慄のノンフィクション。
学校、教師に降り掛かった悪夢を、賛否両論の覚悟を持って描いた刺激的なノンフィクションです。一番悪いのは「いじめ」そのものです。絶対止めましょう。しかしその全責任を取るべきなのは学校なのでしょうか?「いじめ問題」をまた違って視点で見る事が出来る良作だと思います。
からゆきさん 異国に売られた少女たち
どんなノンフィクション?
16歳で朝鮮に売られ、狂死したキミ。東南アジアで財をなし、壮絶な自殺を遂げたヨシ。ふるさとを思い、売られていった女たちが、異国の地で見た夢は何だったのか――。(中略)
「からゆきさん」とは、明治、大正、昭和の日本で、貧しさゆえに外国の娼館に売られていった少女たちの総称です。第二次世界大戦後、彼女たちの存在は「戦前日本の恥部」として一般に知られることはありませんでした。本書は、関係者への綿密な聞き取り調査、当時の新聞記事など膨大な資料調査をもとに、知られざるからゆきさんの真実に迫った感動のルポルタージュです。出典:https://www.amazon.co.jp/からゆきさん-異国に売られた少女たち-朝日文庫-森崎和江/dp/4022618744
「からゆきさん」、今まで全く知る事の出来なかった言葉です。戦前の日本に確かに存在した女性たちの過酷な現実。今を生きる日本人として知っておきたい歴史的事実です。新装版は装丁がとても素敵ですが、内容はまさに衝撃的。必読ですね。
戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊
どんなノンフィクション?
第二次世界大戦終結までに、ナチス・ドイツは発禁・焚書によって一億冊を超える書物をこの世から消し去った。対するアメリカは、戦場の兵隊たちに本を送り続けた――その数、およそ一億四千万冊。アメリカの図書館員たちは、全国から寄付された書籍を兵士に送る図書運動を展開し、軍と出版業界は、兵士用に作られた新しいペーパーバック“兵隊文庫”を発行して、あらゆるジャンルの本を世界中の戦地に送り届けた。本のかたちを、そして社会を根底から変えた史上最大の図書作戦の全貌を描く、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーの傑作ノンフィクション!
「戦地の図書館」とは魅力的なキーワードです。闘う男たちの心を癒した本の力は戦争経験の無い僕たちでも想像できます。戦地へ本を送る、しかもその数、一億四千万冊というのですから、ハンパじゃない努力と苦労があったのでしょう。日本では決して起こりえない闘いの日々をぜひ感じてみたい一冊です。
変える
どんなノンフィクション?
「みんな死ね、と思っていた」――生まれはバブル崩壊後の日本。いじめ、海外放浪、仲間たちとの出会い。終わったなら、また始めればいい。SEALDs創設メンバーが語る23歳のリアル。
SEALDs創設メンバー、奥田愛基の初単著!
「失われた20年」に生まれ、育ってしまった
新世代の旗手による、怒りと祈り。
いじめ、自殺未遂、震災、仲間たちとの出会い、そして……
出典:http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309024714/
ある意味読んでおくべきノンフィクションではないでしょうか。先日解散しましたが、彼らは何を求め、どんな経緯で集まったのか?創設メンバーである彼の手記によって、彼らの全体像が見えてくるはずです。良い悪いは別として、この時代にこんな人達が居た、という事実は忘れないようにしたいです。
下流老人 一億総老後崩壊の衝撃
どんなノンフィクション?
年収400万でも、将来生活保護レベル!?
今、日本に「下流老人」が大量に生まれている。そしておそらく、近い未来、日本の高齢者の9割が下流化する。本書でいう下流老人とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」である。現在すでに約600万人が一人暮らし、うち半数は生活保護レベルの暮らしをしているが、これは「他人事」ではない。日本の老後は、もはやかつてのものから一変した。間近に迫った日本の「老後総崩壊」に、どう対処すればいいのか? どんな自衛策があるのか?テレビ、新聞、ネットで活躍する、気鋭の若手ソーシャルワーカー、渾身の一冊。初の書き下ろし新書。
怖い。ただただ怖いです。僕はこの国で無事老後を終える事が出来るのでしょうか。今現在こんな状態なのに。ソーシャルワーカーが現場から見た、現代の「老後」。怖いですが、読まずにはいられない刺激と不安がかき立てられます。
恋するソマリア
どんなノンフィクション?
台所から戦場まで!世界一危険なエリアの正体見たり!! アフリカ、ソマリ社会に夢中になった著者を待ち受けていたのは、手料理とロケット弾だった……。『謎の独立国家ソマリランド』の著者が贈る、前人未踏の片想い暴走ノンフィクション。講談社ノンフィクション賞受賞第一作。“世界最大の秘境民族”、ソマリ人の核心部へDIVE! 電子版には紙書籍未収録のカラー写真を追加収録!!
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00VE1364G/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
「クレイジージャーニー」にも出演した高野さんが書いた一冊。世界一の危険地帯・ソマリアへ取材を敢行した著者が見た衝撃的な世界。クレイジージャーニー・高野秀行西か書けなかった一冊。その刺激的な世界はまさに僕の想像を超えていた。
おわりに
どの作品も刺激的な作品ばかりです。小説もいいですが、たまにはノンフィクションを読んで知的好奇心を満たしていきたいですね。