「ぼのぼの」は、いがらしみきおの「裏」だと思う。
「ぼのぼの」が 好きです。
単行本も集めてるし、東京駅でやっていた「ぼのショップ」にも足繁く通いました。今も毎週土曜日のアニメが楽しみで仕方ありません。
みんな大好き「ぼのぼの」。
でもあの作品って、いがらしみきお先生の「裏」っていうか、才能を全部出し切った渾身作では無いと思います。ぼのぼのはいがらしみきお先生的には「いい意味で力を抜いた作品」で、「ちょいと小休止、ここらでこんなものも書いてみるか」的な漫画って感じがします。
何故かといえば、いがらしみきお先生がぼのぼの以前に描かれていた漫画に、その理由があると思います。
いがらしみきお先生は、ずっと「ネ暗トピア」というギャグ漫画を描かれていました。ネ暗トピアは当時大受けした4コマ漫画なんですが、「ぼのぼの」の要素なんかひとかけらもありません。ダークで自虐的。でもなんか面白い。そんな漫画でした。
ぼのぼのはネ暗トピアが終わってから何年も経ってから発表されたものです。
その間もいがらしみきお先生は「かかってきなさい」とか色々描いてるんですが、一度休業します。たぶんこれ以上ネ暗トピアみたいなギャグ漫画を描き続けていって、僕大丈夫なんだろうか精神的に、とか思われたんじゃ無いでしょうか。そうじゃないと「ぼのぼの誕生」の説明が付きません。
ネ暗トピア的な4コマで全力出し切ったいがらしみきお先生の反動というか、才能の使い所を変えてみた結果が「ぼのぼの」なんだと思います。